よく晴れた8日(日曜日)、麻布十番商店街 スプリングセールの最後を飾るお稚児さんパレードが開催された。
15時にピザの名店「SAVOY」付近を出発。手元の時計ではまだ14時58分だが、子供たちは12時半に集合して貸衣裳の着付けやお化粧をしてもらっているため、開始前から疲労の色が顔に浮かんでいる。主役たるお稚児さんたちのコンディションを考慮してか、ややフライング気味にパレードが始まった。好采配だ。ハリルホジッチもかように柔軟な判断が出来ていれば、W杯本戦前に解任されることはなかったのではあるまいか。
パレードは区長や商店街会長らを先頭に、麻布仏教会のお寺様が続き、その後ろにかわいいお稚児さんたちが、白い象に乗ったゴータマ・シッダールタを引いて歩いた。慣れない衣装や冠・烏帽子、足元は草履だ。歩くたびにあご紐が顔に食い込み、あるいは鼻緒が足に痛むのだろうか?中には泣いて参列を離れる子もいるが、概ねみんな誇らしげな良い顔をして歩を進めている。
パレードの途中、お寺様の手からパッと何かが放たれた。ハラハラと舞って落ちるそれを、パレードを見守る子供たちが拾い集める。散華(さんげ)だ。
散華とは、
仏を讃え供養するために花を散布すること。(中略)古くは蓮などの花びらを散布したが、日本では紙製の蓮弁形の花びらや樒(しきみ)の花または葉が用いられることもある。(中略)散華の花は、法要のあとで、参拝者たちが自由に持ち帰れる。[阿部慈園](引用元:コトバンク「小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)」)
とのことなので、蓮の花弁をかたどった紙は自由に持ち帰っても良い。現代で言うところのトレーディングカードのようにいろいろな色や柄が描かれており、子供たちのハートをグッとつかむ。1人で何十枚も集めている子もいるので、「鳳凰:攻撃力100/防御力80」「天女:持久力85/法力100」などと、能力を設定して遊んでいるのかもしれない。
ところで、このお稚児さんパレードは、誰にでも参加資格があるのはご存知だろうか?
麻布十番商店街公式サイトには次のようにある。
「花まつり」はお釈迦様のお誕生をお祝いする、古くからの日本の伝統行事です。どなたでも参加できます。(中略)
募集要項
受 付 平成30年3月1日(水)~ ※定員150名になり次第締め切ります。
日 時 平成30年4月8日(日) 午後12時30分集合 午後3時パレード出発予定 雨天中止となります。
参加費 お一人様7,000円 貸衣裳レンタル一式全て含まれます
【おみやげとたび、ぞうり、念珠、造花、花鉢(川口緑化センター)をお持帰り下さい。】雨天の場合、参加費はお返しいたします。
(引用元:麻布十番商店街公式サイト)
都内屈指の有名商店街だけに、地元商店の親類縁者だけの特権かと思いきや、実にオープンなイベントだ。誰でも事前に申し込みをして参加費を支払えば参加できるのだという。
適齢のお子さんがいらっしゃれば、来年の花まつりには是非参加してみてはいかがだろうか?
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