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Make Friends!観戦までの歩き方

Make Friends!とは、言わずと知れた東京ヤクルトスワローズの社会貢献活動。「東京都の小学生を対象として、野球に触れ合う機会の提供を目的とした観戦イベント(スワローズ公式サイトより)」だ。つば九郎からの「学校から配られたものは、非常に重要な事が書いてある」というメッセージをしっかりと受け止め、チラシを大切に持ち帰った小中学生のFriendsは、首尾よくチケットを手に入れられたことだろう。あるいは、ゴールデンウィーク中にも数試合が予定されていたため、既に観戦したFriendsもおられるのではないか。

もし、予約は出来たけれど試合はまだこれからという方は、観戦までの手続きでちょっと戸惑うポイントがあるので本稿を読んで頂きたい。スムーズに観戦できるよう、多くの方が選択されると思われる「クレジットカード払いで、セブンイレブンでチケット発行の場合」に関する実践的なアドバイスをしようではないか。
※支払い方法や発券方法の違い、または運用方法の変更などにより異なる場合がありますので、実際に申込時に表示される画面や申込後に届くメール等の要領に従ってください。

・予約から購入確認メールの受領まで
チラシの裏側に記載されている申込案内書に従ってウェブから予約を済ませると、チケットぴあから払込票番号が記載されたメールが届く。
まずは一安心だが、試合観戦までに終えなければならない手続きはまだ始まったばかり。野球で言うなら始球式といったところだ。
メールには、払込票番号のほかに公演情報(公演名、公演日、開演時刻、会場名)、購入チケット情報(選択した席の名称、枚数)、料金明細(チケット料金、発券手数料)などが記載されているので、しっかりと確認しよう。ぴあのシステムであるため公演と記載されているが、試合を指していることは言うまでもない。
本紙スポーツ班記者が予約した際は、ウェブ予約から購入確認メール着信までの時間は数分という短時間なものであった。ただし、セブンイレブンでのチケット発券が可能となる時間として記載されていたのは、およそ24時間後の時刻。予約からすぐに発券可能ではないことに、まずは注意したい。

・チケット発券について
「セブンイレブンで発券」を選択した場合、チケットぴあを使い慣れている方は、ついマルチコピー機に向かいそうになるのではないか?画面上で払込票番号を入力するアレである。実際に記者もマルチコピーの前で1,2分ほど操作をして、該当する試合のチケット発券にたどり着けなかった。
そこで、先に受領したメールの「チケットのお支払、引取方法についてはこちら」のリンク先を改めて確認すると、表示された画面の「引取方法」にこのようにある。

■セブン-イレブンで発券
(前略)「13桁の払込票番号は、購入完了画面にてご案内しますので、メモを取るか「払込票」をプリントアウトの上、セブン-イレブンのレジに直接お持ちになり、発券されたチケットを店員よりお受け取りください。(後略)

なるほど、レジに直接行けばよいのだ。だが、店員さんとの対面するということは、もしかすると本当に小中学生の子供と一緒に見に行くのかの面接を兼ねているのではないか?あるいは、子供と一緒にレジに行かなければ受け取れないのではないかとの心配が浮上する。もちろん子供と観戦に行くのだが、今は仕事中であるため子供は連れていない。だが、それは杞憂であった。「本当にお子さんと行かれるのですか?」と聞かれることもなければ、子供と一緒でなければ発券されないということもない。
店員さんにチケット発行の旨とメールに記載されている払込票番号を伝え、待つこと1分弱。セブンイレブンとチケットぴあのロゴが入ったチケットが手渡される。ホッとしたところでついでにコーヒーなど所望したいが、一息つくのは本当に予約した内容であるかを確認してからにしよう。

・チケット(引換券)の確認
前段にてチケットを手に入れ、試合内容や日時などを確認したことで安心した方も、新たな疑問が生じているはずだ。ズバリそれは、

本券は引換券です。試合当日に所定の窓口で入場券に引き換えてください。

との記載を目にされたからではないだろか?改めてチラシを読み直してみると、

<試合当日>引換券を持参の上、球場のMake Friends受付へお越しください。

とある。確かに指定席を購入して発券してもらったにも関わらず、受け取ったチケットに座席番号の記載は無い。当日、現地の「Make Friends受付」に行き、入場券に引き換えることが必要なのだ。なるほど、理解した。では、その受付はドコに?と、チラシや公式ウェブサイトに求めても答えは得られない。行けばわかるさと腹を括るのもよいが、現地で誘導するスタッフに受付場所を聞いても、誘導を担当するだけのアルバイトに聞いても回答を得られない場合があるので、引き続き本稿を読み進めていただきたい。

・Make Friends受付はドコ?
いよいよ待ちに待った試合当日。準備万端で球場に向かおう。当たり前のことではあるが引換券を忘れてはいけない。なくさないように大切にしまいこんでしまい、うっかり忘れてしまうという悲劇は案外起こりうることだから。改めて手持ちの引換券を確認すると、

入場券への引き換えは試合開始時間の2時間前(予定)より行います。

とあるはずだ。だが、指定席を購入したにも関わらず、まだ席は確定していない。家族で観戦するのに座席が離れてしまっては楽しみも半減するため、念には念を入れて早めに球場に向かいたい。現地では公式グッズの販売やケバブの出店などさまざまな楽しみが待っているが、何はさておき「Make Friends受付」で入場券を手に入れることを優先しよう。

クラブハウス付近まで来たら受付はもうすぐ
クラブハウス付近まで来たら受付はもうすぐ

その「Make Friends受付」の場所は、ずばりライト側の外周部にある特設テントである。「チケット売り場じゃないの?」という声が聞こえてきそうだが、違うのだ。TEPIAの並びにある正門から球場敷地内に入ったら、球場外周に沿って右に歩こう。しばらく行くと、カメラを手にしたスワローズファンが目を輝かせながら集まっているところがある。クラブハウスを出て球場入りする選手を待ち構える人たちだ。試合前に気合の入った選手たちを間近に見られるチャンスだが、チケット入手が先決。クラブハウス付近を過ぎて、球場壁面に「①GATE」と記載された青い表示が見えたら、その右前方にテントが見える。そこが引換券を入場券に変えてくれる「Make Friends受付」だ。

①GATEの向こうに見えるテントが受付だ!
①GATEの向こうに見えるテントがMake Friends受付だ!

・入場券への引換え方法
ここでビジターチームの応援の方は、ちょっとひるむかもしれない。うっかりビジターチームのユニフォームやグッズを身に着けていたら、「Friends」ではないと判断されて警備員につまみだされはしないだろうか?と。
だが、ご安心を。スワローズの心は広く、ヤクルトのように滋味溢れている。対戦相手のファンであっても「Friends」だ。もちろん、レフト側の席を予約しても問題ない。
ただし、この時点で大人と子供が揃っていなければならないことには注意したい。大人だけ先に来て入場券に引き換えることは出来ないのだ。もちろん子供だけでも不可である。不正防止を目的としたことと推察するが、何より父親だけ早めに来て交換を済ませて待っているなどというのは寂しいではないか。家族で一緒に電車に乗って、応援歌の練習などしながら球場に来て、グッズを物色し球場グルメを楽しむというのも野球観戦の醍醐味のひとつだ。
受付で対応をしてくれる方に引換券を手渡すと、人数分の入場券を受け取ることが出来る。同一グループならば、席に余裕がある限り隣り合った席を渡してくれるだろう。元の引換券は、スワローズのハンコが押されて手元に帰ってくるが、それは雨天などにより試合が中止となった場合に発券した店舗で払い戻しを受けるためだ。入場券を受け取ったとしても、試合成立までなくさないようにしたい。

ここまで来れば、あとは入場を待つのみ。持つべきものは友。メイクフレンズの精神は素晴らしいが、まさかビジターチームを応援する小中学生も無料とは。その器の大きさに驚かされるが、本紙スポーツ班が入手したデータによれば、単に敵に塩を送る行為ではないことがわかる。

・Make Friends!はスワローズ最大の補強だ!
今シーズンのスワローズの戦績を確認しよう。昨日5月6日時点で30試合を消化して12勝18敗の勝率0.400。大きな声では言えないが最下位だ。得点こそ135点と巨人・広島に次いで3番手につけているが、失点は150点とリーグワーストに沈む。昨年のことが思い起こされ、耳をふさぎたい気持ちとなることはわかるが、続きがある。
今年のMake Friends!事業は、今日までで全8試合開催されている。その対象試合の戦績は、8試合で5勝3敗。勝率にして0.625と大きく勝ち越しているのだ。昨年のセリーグを制した広島東洋カープの勝率が0.633であることを考えると、その勝率の凄さが伝わるだろう。2位阪神タイガースに10.0ゲームの大差をつけたカープの勝率に肉薄している。得点・失点も51点・35点と優勢だ。さらに負けた試合であっても、1点差が2試合で3点差が1試合と接戦の末の惜敗と言ってよい。実に好成績ではないか。(データ出典:日本野球機構ウェブサイト)
1試合平均の失点に換算すると、全試合通して5点/試合であるのに対して、4.375点とやや少ない程度であるが、得点に関しては同4.5/試合に対して6.375点/試合と明かに多い。それもそのはず、Make Friends!対象試合では、バレンティンの4本を筆頭に、山田哲人の3本、荒木・西浦・雄平・大引が各1本、ホームランを記録している。全試合通して0.933本/試合に対して、対象試合が1.375本/試合と普段の1.5倍近くホームランが出ている計算だ。この本塁打率は、バレンティンにあっては自身の日本記録どころか、マーク・マグワイアを抜き、バリー・ボンズに迫る年71本ペース、山田哲人もキャリアハイを大きく超える年53本ペースとなる。

つまり、「Make Friends!東京ヤクルトスワローズの社会貢献活動」とうたわれているはいるが、チームや選手個人にとっても大いなる力となっているのだ。
チラシによると今年はまだ、交流戦も含め15試合のメイクフレンズ対象試合が残っているが、もし今年の残り113試合の全てにFriendsを招待し、上記の勝率を適用するならば71勝出来る計算だ。昨日までの12勝を足して83勝。昨年と一昨年のカープの勝利数には及ばないものの、スワローズがリーグを制した2015年の76勝は大きく上回る。近年、苦杯をなめ続けているスワローズにとって、勝利の女神は始球式を行った島茂子(1stDVDシングル「戯言」5月16日発売)ではなく、東京都の小中学生なのではないか。

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スワローズの救世主「Make Friends!選手」のWARは驚愕の32.175 – 麻布新聞 へ返信する コメントをキャンセル

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