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自転車走行空間整備工事@高輪麻布線

3月2日に「歩道工事のお知らせ」と題した案内が、高輪麻布線(通称:麻布通り)沿線の各戸のポストに投函された。

平成24年10月にまとめられた「東京都自転車走行空間整備推進計画」に従い東京都が進める工事で、「歩行者、自転車、自動車がともに安全で快適に通行できるよう、車道の一部を活用した自転車レーンの設置や歩道内での構造的・視覚的分離などの手法によって整備(東京都建設局ウェブサイトより)」するものだ。

歩道工事のお知らせ
配布された「歩道工事のお知らせ」

同推進計画にて、高輪麻布線の新一の橋交差点から古川橋交差点までの間が優先整備区間に選定されており、周辺住民におかれては着工がいつになるか注目を集めていた。では、なぜ高輪麻布線がその対象に選ばれたのだろうか。
推進計画によると選定にあたっては、次の4つの視点が重視されたことがわかる。
1.自転車交通量が多く事故の危険性がある区間
2.自転車乗入台数が多い駅周辺の区間
3.複数の観光スポットや集客施設などを結び、自転車の利用促進が 期待できる区間
4.既存の自転車走行空間と接続することで利便性が高まる区間

1は安全のためである。最も重要な事項であるが、同推進計画中の図「事故が複数回発生した箇所(都道) 」によれば、当該路線は違うようだ。
2は実駐車台数+放置自転車台数が多い鉄道駅周辺を指しており、やはり広義の安全に関わること。当該路線においては、北は南北線の麻布十番駅、南は同じく白金高輪駅付近に位置しているため、選定要因の一つと言えるだろう。
3は集客能力の高い歴史的施設、公園、公共施設等を自転車道で結ぶ事により、自転車の利用促進を図ろうというもの。推進計画中には具体例として「上野公園、浅草寺、スカイツリー、両国国技館」一帯が上げられているが、当地においては「六本木、麻布七福神、麻布十番商店街、東京タワー、各国大使館」といったところだろうか。
4は既に整備されている自転車道をつなぐ役割をする区間だ。該当する既存自転車はないものの、同じく優先整備区間として麻布十番から赤羽橋の区間が選定されており、現時点で麻布消防署飯倉出張所あたりの整備は完了している。
その他にも同推進計画には、交通量や事故の件数、現況の幅員など様々な要因を考慮して慎重に選定されたことが示されている。

配布された案内によると、工事期間は「平成30年2月下旬〜平成30年8月中旬(予定)」、施工時間は「夜間施工20:00〜6:00(一部昼間施工9:00〜18:00)」とある。また、道路の標準的な構成としては「歩道-自転車道-植樹帯-街きょ工-車両走行線」とすることが予定されていることが図示されている。
確かに現地を歩いてみると、歩道部には写真のような白いラインが引かれており、既に工事の準備が進められている事がわかる。
便利ではあるが時に危険な運転を目にする事もある自転車が、安全に通行出来るよう整備されるこの工事。期待するとともに工事自体の安全も願って止まない。

歩道上に引かれた白いライン
歩道上に引かれた白いライン

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